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プロフィール
創立の動機や自費出版物の内容をまとめています。
Azulab創立の動機

日本の産業や社会が衰退を始める前の1980年代頃、特に米国では新たな息吹が起こり始めていました。この新たな価値とは、数字や文字だけではなく、画像や映像、音楽などのあらゆる情報をコンピュータで処理することで情報化社会を創り出そうとしていました。
大量の情報を地球上のどこでも瞬時に送受信するインターネットも、この頃に発案された技術でした。そしてGAFAなどの振興企業が世界中を蹂躙するようになったのは2000年代後半でした。
私はこの時に、日本の企業の敗北を確信しました。その理由は次の三点でした。
まず一つ目は、情報化社会を作り出すことで新たな価値を創出しようとしたこと。
二つ目は、情報化社会を作り出す動機が、情報の不均衡などの人間社会にある不公平を解消することであったこと。
最後は、標準化戦略やプラットフォーム戦略などの戦略性に優れていたことでした。
その頃の日本の企業は,技術的には決して負けていなかったと思っています。しかし、日本の技術は、標準化戦略とプラットフォーム戦略によって完全に敗北することになりました。
私は、日本がこれからどのように活路を見出していけばよいのかを考えてきました。この考えを合同会社Azulabの活動の場で実践することを思い立ち、本格的に活動を開始することにしました。
自費出版書物の内容

日本がどのように活路を見出していけばよいかについて考えた主要な論点は次に示す三つです。
一つ目の方策を考えるにあたっての問題点は、現代社会に通徹する資本主義思想や民主主義思想などの主要な思想が、人間の尊厳を軽視したり粗末に扱ったりすると、人間社会が歪んでしまうこと。人間が本来持っている欲求が強欲となって姿を現すときに、人間の尊厳が傷つけられてしまうこと。これらの主要な思想と人間が持つ強欲によって、現在の人間社会が傷ついていることです。
この傷ついた社会を治癒していくためには、主要な思想にある不完全性を修正していくことと、非常に難しい問題ではありますが、人間が本来持っている欲求が、強欲となることを自制できる社会を築いていくことです。
現代社会にある諸問題が引き起こされた真因を追究していくことで、この境地に到達した葛藤の道程を示そうと思います。
二つ目は、傷ついた人間社会を改善に向かわせるためには、基底を成す新たな思想が必要であることです。この新たな思想は、人間の尊厳を大切にするものでなければなりません。この新たな思想から新たな価値観が湧き出してくることを示し、この新たな価値観と現状を比較することで、現状の課題を俯瞰することができることを論考していきます。
そして三つ目は、新自由主義という自由奔放な思想から生み出された自由競争市場という怪物によって、熾烈な競争と格差社会を生み出してしまったことです。現代社会がはまってしまった自由競争経済とは異なる経済とは何かを、地球環境の持続性の観点から考察を進めていきます。そして、その異なる経済の本質的な違いが何かを示し、この異なる経済を新たに萌芽させるために必要となる戦略とは何かについて論及していきます。
本書に示す基本思想→新たな価値観→課題の俯瞰→行動と実践の過程は、企業における事業革新や組織や従業員の成長に対処していくことと全く同じです。企業内集団と社会集団では規模の差こそありますが、人間集団であることに差はないのです。